教育

日本語学校の入学方法と学校の例

japanese language school

日本語を学ぶために、日本語学校への進学を考えている方もいるのではないでしょうか。

どの国の言語を習得する上でも大切なのは「その国の言葉に触れる機会を増やすこと」です。日本語学校へ入学することで、講師からのレクチャーはもちろんですが、日常生活を通して日本語に触れる機会を増やすこともできます。

この記事では、日本語学校への入学を考えている外国人の方に、日本語学校でできること、入学方法、学校選びのポイントをご紹介します。

日本語学校でできること

japanese language school

日本語学校でできることは主に3つあります。

  • 日本語の学習
  • 日本での進学・就職支援の享受
  • 地域の方や他国の学生との交流

それぞれ詳しく見ていきましょう。

日本語の学習

日本語を学べるのは当たり前ですが、主な目標は日本語能力試験でのN1やN2の合格です。日本語能力試験は大学や専門学校への進学、企業へ就職条件として明示されていることが多く、日本語学校への進学を考えている人の大きな目標です。

日本語能力試験はN1〜N5の5つのランクに分かれており、N2は大学や専門学校へ進学するための最低限必要なランク、N1は大学や専門学校で学習するのに問題がないレベルとされています。

各ランクの認定の目安と、できることの一例です。

ランク説明
N1幅広い場面で使われる日本語を理解することができる。
ex.)テレビのドキュメンタリー番組を見て要点が理解できる。政治や経済について書かれている新聞を読んで、要点が理解できる。
N2日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる。
ex.)学校や職場での会話の流れを理解できる。興味の薄い分野のレポートや記事を見て内容が理解できる。
N3日常的な場面で使われる日本語を、ある程度理解することができる。
ex.)アニメや単純なストーリーの映画などを見て、大体の内容が理解できる。短い物語を読んで、大体のストーリーが理解できる。
N4基本的な日本語を理解できる。
ex.)身近な人との日常会話が理解できる。友人・知人からの手紙やメールの内容を理解できる。
N5基本的な日本語を、ある程度理解できる。
ex.)いらっしゃいませ、などのよく聞く単語を理解できる。電車やバスの時刻表や案内板を見て、自分の知りたい情報を理解できる。

参考:日本語能力試験 合格者と専門家の評価による レベル別Can-doリスト (Japanese)

日本語は他の外国語と比較しても難しい部類に入るといわれています(※1)。「さらさら」「きらきら」といった日本語にしかない表現や、微妙なニュアンスを理解することは座学だけでは困難です。

こうした言葉については、日本語学校で講師に教わり、現地の日本人との交流を通して学んでいくことが大切なのです。

※1:Map shows the hardest languages to learn for English speakers – Insider (English)

日本での進学・就職支援の享受

日本語学校の中には、進学や就職の支援に力を入れている学校もあります。

日本語学校へ入学する多くの外国人の目的は、日本語を学んで日本での進学や就職に活かすことです。進学・就職に関して、以下のようなサポートを行ってくれる学校もあります。

進学サポート

サポート内容説明
進学イベントや学校説明会の実施進学先となる学校が日本語学校に専用ブースを設けて、進学の相談や学校の説明を行ってくれます。多数の学校を招き、学校説明会として大規模に開催することもあります。
指定校推薦進学先となる大学や専門学校から指定校推薦の枠を設けている学校もあります。指定校推薦の条件を満たせば、入学試験が一般試験と比べて簡易化されます。

就職サポート

サポート内容説明
採用説明会の実施各企業の担当者を招き、企業説明会を実施してくれます。
就職した先輩によるアドバイス歴史や実績がある学校ほど、優秀な卒業生がいます。先輩から就職のアドバイスを聞ける機会を設けてくれています。

地域の方や他国の学生との交流

日本語学校は単なる言葉を学ぶ機会を提供する場所にとどまりません。地域の人とのイベントを企画することで、日本語や日本の文化に触れあう機会も提供しています。

学生寮やゲストハウス、ホームステイ先で実際に暮らすことで、観光では知ることのできないリアルな日本の文化を体験することができるのです。

また、日本語学校には様々な国の学生が通っています。中には母国で社会人として働き出した後に、日本語を学ぶことを決めて入学してくる人もいます。母国と日本の文化だけでなく、世界中の文化や人の考えに触れることは、価値観や将来の展望を広げることにつながるでしょう。

日本にきて不安に思うことがあっても、同じ体験をしている仲間がいれば、アドバイスをもらえますね。

日本語学校の入学方法

contacting language school

日本語学校に入学する方法は大きくわけて2つあります。

  • 自分で日本語学校を探して問い合わせをする
  • 留学エージェントを利用する

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

自分で日本語学校を探して問い合わせをする

自分で日本語学校を検索して、問い合わせをする一連の流れをご紹介します。

STEP1:留学する目的・期間を決める

まずは自分が留学する目的を決めましょう。目的によって選ぶ学校やコース、留学する期間が変わります。

日本語を学んで大学や専門学校、企業に就職したいという方であれば、日本語検定試験のN1ランクを取得する必要が出てきます。必然的に、長期間の留学期間が必要になるでしょう。

留学期間によって留学ビザが必要なケース、必要でないケースがあるので注意です。

  • 留学期間が6ヶ月から2年 → 留学ビザが必要
  • 留学期間が6ヶ月未満 → 留学ビザが不要、短期滞在ビザで入学

STEP2:日本語学校を探す

目的や期間が決まったら、日本語学校を検索し、資料請求を行っていきましょう。

下記などのページを利用して探すことができます。

学校を選ぶ際には、自分の日本語学習の目的にあったところを選ぶようにしましょう。例えば日本語検定試験のN1ランクを目指すのであれば、合格率の高い学校を選ぶというのが一つの判断基準です。

STEP3:入学コースと入学時期を決定

学校が決まったら、入学願書の申請や、必要であれば留学ビザの申請を行います。

留学ビザは申請から6ヶ月ほどかかります。入学時期を決めたら早めに必要な書類などを準備しましょう。

留学ビザの手続きは、申請書類を入学願書と一緒に提出することで、学校側が行ってくれることも多いです。そういったサポートがあるかどうかも、日本語学校を選ぶ基準になりますね。

STEP4:学費納入・ビザ申し込み

学費は前払いのケースがほとんどです。学費納入後、ビザ発行に必要な書類が送られてきます。必要書類を持って、母国の大使館へビザ発行の申し込みに行きましょう。

STEP5:滞在先と送迎手段を選ぶ

日本での滞在先は学生寮、ゲストハウスやシェアハウス、ホームステイなど、学校によって様々な滞在先を用意しています。また日本到着後、空港まで迎えにきてくれる送迎サービスもあります。

どこに滞在するのか、空港からの送迎はどうするのかを決めましょう。

STEP6:来日

全ての準備が整って来日したら、日本語学校での生活がスタートします。

留学エージェントを利用する

自分で留学先を探して学校とやり取りするのは、日本語が不慣れな外国人の方には難しい点もあります。そこで便利なのが留学エージェントです。

留学エージェントを利用すれば、必要な手続きの代行から学校選びの相談までサポートしてもらえます。

利用の際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

チェックポイント①:費用

何社か比較して、適切な価格になっているかを確認しましょう。

料金の明細やサービスの内容を記載した契約書をもらうなどをして、無理な契約になっていないかを確認することも大切です。

チェックポイント②:対応

留学の疑問や手続きに関して適切に回答をしてくれるか、自分の希望を聞いて学校を紹介してくれるか、申し込みを急かしてこないかなど、丁寧に対応してくれるかを確認しましょう。

チェックポイント③:実績

過去に留学支援実績が十分にあるかどうかを確認しましょう。

これらのポイントをチェックして問題ない留学エージェントを選べたら、あとは日本語学校入学に向けた準備をエージェントと一緒に進めていけばOKです。

日本語学校の例

japanese language school

ここでは日本語学校の一例を紹介します。

先ほど紹介したサイトなどを利用して、自分の行きたい地域、条件などから検索して選びましょう。

まとめ

日本語学校は単に日本語を学ぶだけでなく、進学や就職など、次に進むための大事なステップです。

日本語をしっかり習得しようと思うと、ある程度の留学期間は必要です。学習カリキュラムや生活支援が整っているか、講師や同じ学生同士の交流はあるかなど、学習する環境が整っているかも大事なポイントです。

日本語を学んで自分のステップアップにつなげたいという方は、この記事にあるポイントを押さえて、自分にあった日本語学校を選んでください。

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