新型コロナウイルス (COVID-19) のパンデミックが世界中に広まったことで、フェイスマスクはますます希少になり、マスクを作る工場の負荷も高まっています。
マスクが買えず、自分自身や家族のためにマスクの手作りを検討している人には、下記のような疑問を持っている人もいるでしょう。
- マスクに適しているのはどんな素材?
- 何から始めれば良い?
- どうやって縫ったら良い?
この記事では、こうした疑問を解消していきます。
手作りマスクに適しているのはどんな素材?
手作りマスクに適した素材を確認する前に、コロナウイルスの大きさについて確認していきましょう。
コロナウイルスの大きさ
科学者が行った電子顕微鏡での測定では、コロナウイルス粒子は直径が約125 nm-140 nm(0.125ミクロン-0.140ミクロン)の球体であり、PM 2.5微粒子よりも小さいことがわかっています。
家庭にある素材の対COVID-19性能
各家庭にあるようなマスク候補となる素材は、ケンブリッジ大学の研究者によって試験が行われています。サージカルマスクと比較して、ウイルスサイズの粒子をどれだけキャッチできるかが確認されたのです。
試験では、COVID-19ウイルス(0.125ミクロン-0.140ミクロン)の5分の1の大きさであるバクテリオファージMSウイルス(0.023ミクロン)をくしゃみの速度で家庭にあるような素材に放ち、その性能を確認しています。どの素材が手作りマスクに適しているかは、下記の図から確認できますね。
サージカルマスクは89%の細菌を捕捉する強力な性能を持っています。0.02ミクロンのウイルスに対し、ダストフィルターは86%、タオル(マイクロファイバーを使用)は73%、綿混紡は70%、コットン100%のシャツは51%を捕らえるという結果になりました。
ただ、通気性も大事なポイントです。息がしづらいと長時間の着用が難しくなり、外してしまいたくなるからですね。
下記の図は各素材をマスクに使用した際の息のしやすさを評価したものです。0%をサージカルマスク着用時のレベルとし、それより息がしづらければ負、息がしやすければ正の%で示されています。
手作りマスクにもっとも適した素材
データを見てみると、結論として、手作りマスクに最適な素材はコットンのTシャツや枕カバー、リネン、その他の綿素材であることがわかります。ぜひ検討してみてください。
なお、もし使用する素材に厚みがある場合は、長時間の着用が苦しくなるので注意しましょう。
次項では、家庭で10秒で作れる、縫わないDIYマスクを紹介します。
たった10秒で作れる手作り(DIY)マスク
2020年3月、たった10秒の簡単なDIYマスクの作り方が北海道テレビで紹介されました。
この方法は縫い糸やミシンなどをまったく必要とせず、ハンカチ(あるいは25cm四方の布)と2本のゴムバンドだけでマスクを作るというものです。
素材はキッチンペーパーやハンドタオル、使っていない服・Tシャツなど家庭内にあるもので問題ありません。
たまたま手元にゴムバンドがなかったので、今回は使用済みのマスクのゴム部分を切り離して再利用します。もちろんヘアゴムなど他にゴム製のものがあればそれで構いません。
詳しい手順をチェックしていきましょう!
STEP 1: ハンカチを3つ折りにする
ハンカチを3等分する
折っていく
完成!
STEP 2: 中心部にひだをつける
3つ折りにしたハンカチをさらに2つに分ける
中心を折り、鼻からあごの長さに合わせて調整する
STEP 3: 横に3つ折りにする
ハンカチが横に3等分される場所にゴムバンドを通す
サイドを中心に向かって折り、顔の幅に合わせて調節する
STEP 4: 手作りマスクの完成!
画像は正面から見た手作りマスクです。予想よりも快適で、息もしやすいものができあがりました。
この手作りマスクを着用して室内で1時間過ごしてみましたが、ゴムもしっかりしていて、顔へのフィット感も問題ありません。
この季節に外へ出るなら花粉も防げそうですね。さらに、必要なくなったらハンカチの状態に戻して洗濯できるのも嬉しいポイントです。
まとめ
コロナウイルス粒子はPM 2.5微粒子よりも小さく、直径が約125 nm-140 nm(0.125ミクロン-0.140ミクロン)です。手作りマスクを作るなら、コットンのTシャツ、枕カバー、リネンまたは他の綿素材が最適なので、ぜひ検討してみてください。
今回紹介した作り方は小学生でもできそうなほど簡単なので、誰でも試すことができるはずです。
良さそうだと思ったらぜひ試して、友達や家族にも教えてあげてください。そしてこの時期を乗り切りましょう!