文化

芸者と舞妓、芸妓の違いと会える場所

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日本の伝統文化は外国人観光客にも高い人気があります。日本で暮らす外国人の方の中にも、日本の伝統文化に興味がある方は多いのではないでしょうか。

今回は特に人気の高い「芸者(geisya)」「舞妓(maiko)」「芸妓(geiko)」の違いをご紹介します。

芸者は「芸者遊び(geisya-asobi)」という言葉で、酒宴を盛り上げる遊びの一つとして知られていますが、日本人でも「芸者・舞妓・芸妓」の違いを説明できる人は少ないです。

この記事を読めば、日本人も知らない伝統文化の知識を深められるとともに、どこに行けば「芸者・舞妓・芸妓」に会えるかもわかります。ぜひ参考にしてみてください。

芸者・舞妓・芸妓はどこが違う?

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「芸者・舞妓・芸妓」とそれぞれ名前がありますが、実際はどういう違いがあるのでしょうか。まずは、日本人でも知っている人は少ないこれらの名前の違いを解説します。

芸者と芸妓

芸者と芸妓の違いは「使われる地域」です。一般的に芸者遊びといえば京都が有名ですが、本来京都では「芸者」という言葉は使いません。

京都では「芸妓(geiko)」、それ以外の地域では「芸者(geisya)」という呼び方をすることが多いです。「芸妓」は(geiki)と呼んだりすることもあります。ですので、芸者と芸妓は呼び方が違うだけで同じものと思っていただいて問題ありません。

※便宜上、この記事では以降「芸者」という表現で統一します。

芸者とは

芸者とは三味線や唄、舞などを披露してゲストを楽しませる女性のことです。この言葉には茶道や華道の修行も積んだ「芸達者な女性」という意味があります。

次に紹介する舞妓と一緒に、芸を披露して宴席を盛り上げる「おもてなしのプロ」だといえます。

詳しくは後述しますが、舞妓は「若い女性」という特徴があります。芸者にはこういった年齢の制限はないため、ベテランの女性が多く活躍されています。

舞妓とは

舞妓とは文字の通り「舞い(踊り)」を披露する女性のことです。

唄や舞を披露してゲストを楽しませることは芸者と同じですが、舞妓は「修行中の若い女性」という側面があります。

いわば「芸者になる前の女性」と言え、年齢も20歳以下の若い女性がほとんどです。

芸者と舞妓の違い

前述したように、「舞妓」は「芸者」になる前の修行中の女性です。

舞妓として唄や舞、茶道や華道などの芸の訓練を積んだ女性が、芸者に成長します。ですので舞妓は「若い女性」、芸者は「ベテランの女性」という違いがあります。

年齢の他にも、芸者と舞妓には以下のような違いがあります。

着物の違い:舞妓は振袖(未婚の女性が着る袖の長い着物)と呼ばれる、華やかな着物を身につけます。対して芸者は、黒や無地といった、落ち着いている大人っぽい着物を身につけます。

履き物の違い:舞妓は底の高い下駄、芸者は底の低い下駄や草履を履きます。

髪型の違い:舞妓は地毛を結い上げ、色鮮やかなかんざしをつけて華やかな髪型にします。芸者は地毛ではなく、飾りの少ないカツラをかぶります。

メイクの違い:舞妓も芸者も白塗りのベースを塗ります。舞妓は幼さや初々しさを出すメイクをします。対して芸者は、アイラインや眉毛をはっきりと描いたり、口紅を色濃く出したりと、大人っぽく艶っぽい印象を出すメイクをします。

芸者・舞妓・芸妓に会える場所と会う方法

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芸者や舞妓に興味を持った場合、どこに行けば会うことができるのでしょうか。ここでは実際に芸者や舞妓に会うことができる場所と、会う方法を解説していきます。

日本で芸者・舞妓に会える場所

日本で芸者・舞妓に会える場所といえば京都が有名ですが、他にも日本で芸者や舞妓に会える場所があります。主な場所を一覧にしました。

地域詳細
京都府芸者・舞妓に会える場所と言えばここです。芸者や舞妓が所属するお店を「置屋(okiya)」、置屋が集まっている場所を「花街(kagai)」と呼びます。京都には「五花街」と呼ばれる有名な地域があります(五花街:上七軒、祇園甲部、祇園東、先斗町、宮川町)。
東京都東京には「東京六花街」と呼ばれる地域があります(六花街:新橋、赤坂、神楽坂、芳町、向島、浅草)。
石川県石川県金沢市には観光地としても有名な3つの「茶屋街」があります(3つの茶屋街:ひがし茶屋街、にし茶屋街、主計町)。
新潟県新潟県新潟市には「古町」と呼ばれる花街があります。新潟では舞妓を「振袖(furisode)」、芸者を「留袖(tomesode)」と呼んでいます。
兵庫県兵庫県神戸市には、日本人にも人気の高い有馬温泉があります。有馬温泉では旅館に呼ばれた芸者が活躍しています。
愛媛県芸者を手配する花街の中心施設のことを「見番(kenban)」と呼びます。愛媛県松山市には「松山見番」という見番があり、日本最古の温泉として知られる愛媛県松山市の道後温泉の芸者手配を一手に担っています。
福岡県福岡県福岡市にも「博多見番」と呼ばれる見番が存在します。毎年12月には、芸者が総出演する「博多をどり」と呼ばれる公演会が開催されています。

芸者・舞妓に会う方法

芸者・舞妓に会う方法は大きく分けて3つあります。

  1. 置屋でお座敷遊びをする
  2. 芸者・舞妓ショーを観にいく
  3. お座敷体験プランを利用する

置屋でお座敷遊びをする

「芸者遊び」といえば、置屋でお座敷遊びをすることを指します。日本の伝統文化を体験できる、最も正統な手段です。

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京都の置屋の小路
画像出典:写真AC

しかし、置屋での芸者遊びは日本人でも経験したことがない人がほとんどです。なぜならば、置屋は「一見さんお断り」という伝統的なしきたりがあり、初めての人はお断りされることが多いからです。置屋で芸者遊びをするには、常連客からの紹介が必要です。

「一見さんお断り」の理由は、お客の信用を重視するからです。お客を信用のおける人に絞ることで、置屋でのマナー違反を防ぎ、芸者と舞妓を守っているのです。

もう一つの理由は、常連客からの紹介という担保を得るためです。もし、お座敷で何か問題が会ったときは、紹介した常連客が責任を負わされることもあります。こうしておけば、常連客も信用のおける人だけを紹介するようになり、結果として芸者や舞妓を守ることにつながります。

最近は「一見さんお断り」を撤廃している置屋も多くなっていますが、まだまだ置屋での芸者遊びはハードルが高いものと言えますね。

芸者・舞妓ショーを観にいく

日本で暮らす外国人の方でも気軽に芸者・舞妓と会える方法の一つが、芸者や舞妓のショーを観にいくことです。

芸者や舞妓のショーは京都のホテルで開催されていることがある他、下記のような施設でも楽しむことができます。

お座敷体験プランを利用する

お座敷プランとは、各ホテルや旅館が、気軽に芸者・舞妓の伝統文化に触れられる機会として、宿泊とセットにして提供しているプランです。

ホテルや旅館が独自に提供していたり、旅行会社が旅行プランに組み込んで販売していたりします。

芸者・舞妓に会いたいという方は、まずはこういったサービスを利用することから始めてみるのがおすすめです。

街中でも芸者・舞妓に会える?

実は京都に住んでいる人でも、芸者・舞妓に会うことはほとんどありません。

京都では、舞妓の格好をした人をよく見かけることがあります。しかし、これは舞妓の衣装を体験している観光客であることが多く、昼間に舞妓に遭遇する可能性は少ないのです。芸者・舞妓の仕事は夜がメインなので、遭遇する可能性があるとすれば夜になるでしょう。

しかし、もし遭遇することがあっても、声をかけて呼び止めることはおすすめしません。彼女たちは、呼ばれたお座敷に行くのに急いでいることが多く、邪魔になってしまうことがあります。

また、遠くから写真を撮ることもできれば遠慮しましょう。芸者・舞妓といっても一般人です。勝手に写真を撮られるのは、気持ちのいいものではありません。

撮影禁止と聞くと、少し残念に思うかもしれませんね。写真を撮りたいという方は、紹介したような「芸妓・舞妓ショー」などを利用しましょう。

まとめ

芸者・舞妓は日本の伝統文化です。この文化に触れることは、日本に滞在する中での貴重な経験の一つになります。

興味があれば、芸者・舞妓ショーや体験プランを利用してみてください。

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