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外国人が日本でガスの契約を行う方法

日本で住む家が決定したら、ガスの契約を忘れずに済ませましょう。

家庭で契約するガスは主に給湯や調理に使われるため、オール電化(ガスを使わず、必要な熱を電気で賄うしくみ)の住宅に住む場合を除き、必ず必要になるものです。

このページでは、ガスの料金や契約方法について詳しく解説していきます。

ガスの種類

家庭で使用するガスには、大きく以下の2種類があります。

  • 都市ガス
  • プロパンガス(LPガス)

都市ガスは地下に埋まるガス導管を通じて供給される一方、プロパンガスはガスボンベの状態で家庭に届けられるというのが特徴ですね。

どちらのガスを使うことになるかは物件次第なので、契約する物件が決まったら仲介業者や大家さんなどにガスの種類を聞いてみましょう。

ちなみに、東京や大阪は都市ガスの普及率が高いので、ほとんどの人が都市ガスを契約することになるはずです。

ガス機器を買うときにもガスの種類に注意

ガスコンロなどのガス機器を購入する際は、その家で使われているガスの種類に合わせたものを選ばないといけません。

都市ガスとプロパンガスが異なることは既に述べましたが、都市ガスの中にも「12A」「13A」という種類があります。

この種類を間違えてしまうと、せっかく購入したガス機器を使用できませんので、十分に注意するようにしましょう。

契約するガス会社を決める

ガスを使い始めるには、まず契約するガス会社を選ぶ必要があります。

東京や大阪などでは都市ガスが普及していると書きましたが、日本では電気だけでなく、都市ガスも自由化しています。以前は各地域で特定の業者が独占的に都市ガスの供給を行っていましたが、今では複数の選択肢から契約するガス会社を選べるのです。

ただ、関東エリアに住む場合は東京ガスを選んでおくのが安心です。東京ガスでは三者間通話を行うことで、英語や中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の電話に対応しています。

カスタマーセンターの連絡先は以下よりご確認ください。困ったときに外国語で相談できるというのは助かりますよね。

東京ガス以外では、大阪ガスも外国人にとって使いやすいガス会社です。英語でのオンライン申し込みフォームがありますので、あまり苦労せずに申し込みができるでしょう。

プロパンガス対応のガス会社では、たとえば新日本ガスがあります。新日本ガスは契約時に印鑑必須なので注意してください。

どのガス会社と契約すれば良いか迷った場合は、不動産仲介業者や大家さん、あるいは同僚などに相談してみると良いでしょう。

契約の流れ

契約するガス会社を決めたら、使用開始の手続きを行っていきましょう。

準備しておくもの

ガスの契約で必要なものは下記です。

  • ガスを使う物件の住所
  • 連絡先電話番号
  • 既に持っていて使用予定のガス機器(コンロやファンヒーターなど)

使用予定のガス機器については、既に持っているものに関して伝えます。新たに購入するものは後述する立会いのタイミングまでに用意していれば大丈夫なので、契約時に必要なものは住所と電話番号くらいですね。

なお、自分自身でガス開栓に立ち会うことが難しい場合、代理で立ち会ってくれる人を探しておく必要があります。ガス会社に連絡する前に見つけておきましょう。

契約手続き

ガス会社への使用開始の連絡は、電話またはオンラインの申し込みフォームなどで行われることが一般的です。

東京ガスの場合は三者間通話で外国語対応のできるカスタマーセンターがあるため、こちらに連絡するのが一番簡単ですね。

契約手続きでは、下記を伝える必要があります。

連絡時に必要な情報
  • 契約者の名前
  • ガスを使う物件の住所
  • 建物の種別(一戸建てやマンション・アパートなど)
  • 使用開始日および立会い希望の時間帯
  • 開栓時の立会い者の名前
  • 連絡先電話番号

使い始める契約自体はこの連絡で完了しますが、実際にガスを使うためには後述する開栓の立会いが必要です。

開栓の立会い

ガスを使い始める際は、契約者あるいは代理人の立会いのもと、物件で開栓作業を行う必要があります。実際にガス会社の作業員が住居に来て、開栓作業と点火確認を行ってくれます。

持っているガス機器が提供されるガスの種類に対応しているかも確認されるので、ガスコンロなどは立会い前に用意しておきましょう。もちろん、既に物件にガス機器が備え付けられている場合は別途購入しなくても大丈夫です。

通常は、契約の連絡をする際に立会いの日程調整が行われます。入居日をガスの使用開始日にして、引っ越し当日に立会いも済ませるのが一般的ですね。

作業員の方は基本的に日本語しか話せないので、日本語でのやり取りに自信がなければ日本語のわかる方に同席してもらうと良いでしょう。

ちなみに、東京ガスでは立会い実施を以下の時間帯から選べます。

東京ガス立会い受付時間帯
  • 9:00~12:00
  • 13:00~15:00
  • 15:00~17:00
  • 17:00~19:00(月曜~土曜のみ)

希望の時間ぴったりに来てくれるわけではないので、選んだ時間帯の間はずっと立会い者が物件にいられるようにしておきましょう。

ガス警報器について

ガスの契約を行う際、「ガス警報器もつけませんか」と案内されることがあります。この警報器はガスが漏れた際に検知し、アラーム音で教えてくれるというものです。

リース契約で毎月数百円が別途かかりますが、安心して暮らしたい人は同時に申し込んでおくと良いかもしれませんね。

ガス料金の計算方法

多くの場合、ガス料金は以下のように計算されます。

「基本料金 + 従量課金(単位料金 × ガス使用量)」

画像引用元:OSAKA GAS Rate Calculation

毎月ベースとなる料金があり、その上に使用量に応じた金額が追加されていくというスタイルですね。

単位料金は原料費調整制度によって多少変動するため、一定ではありません。原料費調整制度とは、原料の価格や為替レートの動きに応じて細かい金額調整を行う制度のことです。

こうした小さな変動まで計算するのは手間なので、一人暮らしで毎月3,000円程度という目安を覚えておいた方が便利でしょう。

ガス料金の支払いについて

ガス料金の支払い方法は会社によって異なりますが、東京ガスの場合は「払い込み用紙」「口座振替」「クレジットカード」の3種類に対応しています。

このうち、口座振替とクレジットカード払いについては別途申し込みが必要で、外国語の案内がないため、申し込む際は日本語のわかる方にサポートを依頼するのがおすすめです。

東京ガスの場合、以下のページでも支払いについて外国語で案内しています。

口座振替やクレジットカード払いを利用しない場合、払い込み用紙が郵便ポストに毎月届きます。

電気料金等の払い込み用紙と同じく、コンビニエンスストアに持っていけば支払いを行うことが可能です。支払いの期限日も払い込み用紙に記載されているので、遅れずに支払いをすませるようにしましょう。

払い込み用紙の見かた

画像引用元:TOKYO GAS Explanation of your bill

払い込み用紙はご使用量のお知らせが付けられた状態で届きます。それぞれの部分の英語版の見かたは下記を参照してください。

詳しくは東京ガスのウェブサイトもご参照ください。

まとめ

ガス契約は立会いの必要性もあり若干面倒ですが、オール電化の住宅でもない限りは必須です。

外国人にとっての連絡の取りやすさを考えたら、東京ガスで契約するのが一番おすすめですね。関東から離れた地域の場合は、周囲の人に契約しているガス会社を聞いてみるのが良いでしょう。

引っ越し当日からガスを使えるように、準備を進めてみてください。