日本に滞在している駐在員の方の中には、母国の運転免許証を日本の免許証に切り替えたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、外国の運転免許証から日本の免許証への切り替え(外免切替)について、その概要から手順の流れなどを解説しています。
外免切替とは?
外免切替とは、母国の免許を所有している外国人が、日本の運転免許証に切り替えをすることです。外国人の方が、日本で車を運転する場合、日本の免許が必要になるため、外免切替の手続きをする必要があります。
外免切替の手続きは、各都道府県の運転免許センターで行うことができます。なお、手続きを行うにあたっては、以下の条件を満たしている必要があります。
- 所有している外国免許証が有効なものである(有効期限切れの免許は切り替え不可)
- 外国免許証を取得した日から通算して3カ月以上その国に滞在したことが証明できる
1つでも条件に当てはまらないと切り替えができないので注意してください。
外免切替の手続きと流れ
ここでは、外免切替の手続きの流れについて解説します。外免切替の大まかな流れは、以下の通りです。
- 申請書類を提出する
- 適性試験を受ける
- 交通規則の知識確認をする
- 運転技能の確認をする
- 外免切替完了
以上が基本的な流れですが、以下の国に関しては、特例が適用され、交通規則の知識確認と運転技能の確認を行わず、適性試験の後すぐに免許の切り替えが行われます。
アイスランド、アイルランド、アメリカ合衆国(バージニア州、ハワイ州、メリーランド州、ワシントン州のみ)、イギリス、イタリア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、韓国、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、モナコ、ルクセンブルク、台湾
外免切替にかかる日数
外免切替は、即日では行うことができません。先ほど説明した流れのうち、申請書類の提出、適性試験、交通規則の知識確認までは1日で行われますが、運転技能確認については、改めて試験日が設けられることになります。自分の都合のいい日を予約するようにしましょう。
場合によっては予約日が混んでいるケースもあるので、注意してください。運転技能確認を突破すると、その日のうちに日本の免許証が交付されます。
上記のことから、手続き完了までの日数は一概に断言できないため、詳しくは各都道府県の運転免許センターに問い合わせてみてください。
知識確認は言語が選択できる
日本の免許を取得することもあり「知識確認は日本語で行うの?」と思っている人もいるかもしれませんが、知識確認は以下の言語に対応しているので、これらの中から選ぶことができます。
日本語、英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、ロシア語、タガログ語、ペルシャ語、韓国語、ベトナム語
なお、知識確認は正誤式の10問で、7問以上正解で合格となります。
外免切替に必要な書類
外免切替にあたって必要となる書類は以下の通りです。
- 外国の有効な運転免許証(古いものがあればそれも持参)
- 運転免許経歴書(初回取得日や更新日が記載されていない、2種類以上の免許を所有している場合など)
- パスポート(古いものがあればそれも持参)
- 外国免許証の日本語翻訳文
- 住民票の写し (国籍が記載されていて6ヶ月以内に取得したもの)
- 在留カード、特別永住者証明書など(外国籍の人)
- 申請用写真(3.0cm×2.4cm、申請時から6か月以内に撮影されたもの)
- 日本の運転免許証(失効した免許証や失効した米軍発行の運転許可証を持っていれば)
- 国外運転免許証・国際運転免許証(持っている人)
- 眼鏡など(必要な場合)
なお、手数料に関しては免許の種類や技能確認の有無によって変わってくるため、詳しくは各運転免許センターにて確認するようにしてください。
外免切替に必要な日本語翻訳文
先述の通り、外免切替を行うにあたっては、外国の運転免許証の日本語翻訳文が必要になります。これがないと手続きを行えないため、免許の必要な日が決まっている人は時間に余裕を持って手続きするようにしましょう。
翻訳文はJAF(日本自動車連盟)の各支部が作成の受付・発行を行っています。ただし、JAFが日本語翻訳文を作成してくれたとしても、外免切替を保証するものではないので注意してください。なお、日本語翻訳文に関しては各国の大使館や領事機関などでも対応しているケースもあります。
JAFで日本語翻訳文の作成を行う場合、JAFの各支部にある日本語翻訳文の発行窓口に直接足を運んで手続きを行うか、郵送で行うことになります。必要書類は以下の通りです。
- 外国免許証の翻訳文発行申請書(JAFの窓口に置いてある。インターネットでのダウンロードも可能)
- 外国運転免許証(原則原本)
- 在留カードのコピーもしくは住民票のコピーなど
外国の運転免許証に関しては、原本を用意できない場合はコピーでも認められますが、この場合免許証の記載事項がはっきりと見えるように鮮明なコピーを用意するようにしてください。
また、中国の免許証の場合は副頁が、フィリピンの免許証の場合はオフィシャルレシートが必要になるので注意してください。
在留カードのコピーや住民票のコピーなどに関しては、アラビア語、ロシア語記載の免許証の場合や韓国、タイ、ミャンマーなどで発行された免許証の場合に必要となります。
日本語翻訳文発行料金
日本語翻訳文の発行には1通につき3,000円がかかります。もし、外免切替の申請が却下されたとしても、翻訳文発行料金は返金されないので注意してください。
また、郵送での申し込みの場合は、別途返送料として500円が発生します。
各都道府県による外免切替案内一覧
以下では、各都道府県による外免切替に関するページを一覧にまとめました。これから外免切替を行う場合は、ぜひ参考にしてみてください。
- 北海道 (Japanese)
- 青森県 (Japanese)
- 岩手県 (Japanese)
- 秋田県 (Japanese)
- 山形県 (Japanese / English)
- 宮城県 (Japanese)
- 福島県 (Japanese)
- 茨城県 (Japanese / English)
- 栃木県 (Japanese / English)
- 群馬県 (Japanese / English etc.)
- 埼玉県 (Japanese)
- 千葉県 (Japanese)
- 東京都 (Japanese / English etc.)
- 神奈川県 (Japanese / English etc.)
- 山梨県 (Japanese)
- 長野県 (Japanese / English)
- 新潟県 (Japanese)
- 静岡県 (Japanese / English etc.)
- 愛知県 (Japanese)
- 三重県 (Japanese)
- 岐阜県 (Japanese)
- 富山県 (Japanese)
- 石川県 (Japanese / English)
- 福井県 (Japanese)
- 滋賀県 (Japanese / English etc.)
- 京都府 (Japanese / English)
- 奈良県 (Japanese)
- 和歌山県 (Japanese)
- 大阪府 (Japanese)
- 兵庫県 (Japanese)
- 岡山県 (Japanese)
- 広島県 (Japanese)
- 島根県 (Japanese)
- 鳥取県 (Japanese)
- 山口県 (Japanese / English)
- 愛媛県 (Japanese / English)
- 高知県 (Japanese)
- 香川県 (Japanese)
- 徳島県 (Japanese)
- 福岡県 (Japanese)
- 長崎県 (Japanese / English etc.)
- 佐賀県 (Japanese)
- 熊本県 (Japanese)
- 大分県 (Japanese)
- 宮崎県 (Japanese)
- 鹿児島県 (Japanese)
- 沖縄県 (Japanese)
まとめ
今回は、外免切替について、具体的な手順と必要な書類などについて解説しました。
日本は住む地域によっては車が日常生活に欠かせないケースもあります。そのような場合は外免切替が欠かせません。
手続きにあたっては、まず外国免許の日本語翻訳文が必要になるほか、申請時の書類も多いため、時間に余裕を持って申請手順を進めてください。