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日本の病院の受診方法と外国語対応病院

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異国の地で暮らす外国人の方にとって、日本で日常生活を送るだけでも一苦労です。それが病院となると、わからないことだらけという人もいるのではないでしょうか。

今回は、日本の病院の基本的な受診方法から外国人対応の病院、さらには外国語対応病院の探し方について紹介します。

病気や怪我はいつ起こるかわかりません。明日急に病院に行くことになる可能性もゼロではないため、いつ病院にかかってもいいように必要な情報をしっかりと押さえておきましょう。

日本の病院の受診方法

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まずは日本の病院の一般的な受診方法と流れを解説します。また必要な持ち物や初診料、選定療養費など、日本の病院を受診する際のポイントについても解説しているので参考にしてみてください。

予約〜受付

病院を受診する場合、まずは予約を行いましょう。病院によっては予約が必須のケースもあるので、事前に確認する必要があります。

予約なしで受診できる病院もありますが、その場合待ち時間が長くなる可能性が高いです。予約方法は病院にもよりますが、電話やインターネットなどを利用して行うことになります。

無事に予約ができたら、予約日時に病院に行きます。病院に着いたら受付窓口で予約している旨を伝えて(していない場合はその旨を伝えて)ください。その後、診察券や健康保険証などの提出を求められるので提示します。

※日本の健康保険についてはこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてください。

受付が済んだら自分の診察の順番が来るまで待合室で待ちます。初診の場合、症状や受診理由などを記入する問診票を渡されたり、体温測定を求められたりするのでこのタイミングで対応するようにしましょう。

もし語学力に自信がないのであれば、事前に症状をメモに書いておくと便利です。主に以下の点についてメモを取っておくと問診票の記入もスムーズに行えるでしょう。

  • アレルギー歴
  • 現在の体調、症状
  • 過去の病気
  • 服用中の薬

持ち物

病院を受診する際、主に必要となる持ち物は以下の通りです。

主な持ち物
  • 健康保険証
  • 診察券
  • 予約票(あれば)
  • 紹介状(あれば)

健康保険証はその病院を初めて利用するとき、もしくは以前から利用しているものの、月が変わってから最初に受診するときなどに提出を求められます。健康保険証を提出することで医療費が3割負担となるため、忘れないようにしてください。

なお、診察券に関しては、初めて利用する病院であれば持っていないのでなくても問題ありません。

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診察券の例(高山赤十字病院)
画像引用元:高山赤十字病院公式サイト

診察

待合室で名前を呼ばれたら診察室に入り、診察を受けます。診察では、医者から体調や症状などを聞かれるため、伝えたい症状や気になることなどを事前にメモに書いておきましょう。

その後、症状によっては聴診器を使用したり、痛む箇所や発疹の箇所を診てもらったりします。必要に応じて服を脱いだりまくったりするので、脱ぎ着しやすい服を着ていくのがポイントです。

診察はそれで終わりの場合もありますが、場合によっては血液検査やレントゲン検査、MRなど各種検査を受ける可能性もゼロではありません。その場合は、医師や看護師の案内に従い検査を受け、検査終了後結果等の説明を受けて診察終了です。

薬が処方される場合、診察の最後にどのような薬が処方されるのか、何日分に薬が用意されるのか説明されます。

会計

診察が終わったら、再び待合室に戻ります。待っていると受付から名前を呼ばれるので会計を行ってください。

この時、次回の診察が必要な場合は合わせて予約を取るようにしましょう。

薬をもらう

薬が処方されている場合は、会計時に受付で処方箋をもらうので、それを持って薬局に行きます。

薬局に入ったら、受付で処方箋と健康保険証、さらに持っていればお薬手帳を提出してください。しばらくすると名前が呼ばれるので受付に行き会計を行い、薬を受け取って終了です。

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お薬手帳の例(日本調剤)
画像引用元:日本調剤公式サイト

薬を受け取る際には、薬の使い方や使用頻度などについて説明されます。

初診料について

日本の病院を受診する際に覚えておきたいのが「初診料」と「再診料」の存在です。日本の場合、病院を利用すると初診料か再診料が発生します。これらは、診療報酬制度によって決められている診察料です。

簡単にいうと、初めて訪れる病院で診察を受ける場合は診察の料金が高くなるということです。同じ病気等で、同じ病院で2回目の診察を受ける場合は再診料が発生します。再診料は初診料よりも安くなっています。

初めて利用する病院の場合、少し費用が多めにかかると認識しておくといいでしょう。

「選定療養費」に注意

初診料と合わせて覚えておきたいのは「選定療養費」です。これは医療機関の機能を分担することを目的としている制度で、簡単にいうと大病院での初診の際に他の病院や診療所などからの「紹介状」がないと追加の費用が発生するというものです。

具体的な金額は、初診時 5,000 円以上、再診時 2,500 円以上となっています。

なお、すべての病院に選定療養費が発生するわけではなく、主に病床数が200床以上の病院を受診する際に必要になってくるものです。街の小さなクリニックなどを受診する際は特に気にしなくていいでしょう。

病院と診察に関する用語

病院でよく使われる日本語とその意味をまとめました。診察を受ける際に参考にしてみてください。

診療科の名前

日本語読み英語
内科NaikaInternal medicine
外科GekaSurgery
整形外科SeikeigekaOrthopedics
小児科ShōnikaPediatrics
耳鼻咽喉科JibiinkōkaOtolaryngology
皮膚科HifukaDermatology
脳神経外科Nōshinkei-gekaNeurosurgery
精神科SeishinkaPsychiatry
産婦人科SanfujinkaObstetrics and Gynecology
泌尿器科HinyōkikaUrology
眼科GankaOphthalmology

病気・怪我の名前

日本語読み英語
風邪KazeCold
インフルエンザInfuruenzaInfluenza
胃腸炎Ichō-enGastroenteritis
骨折KossetsuFracture
捻挫NenzaSprain
肺炎HaienPneumonia
糖尿病Tōnyō-byōDiabetes
がんGanCancer
栄養失調EiyōshitchōMalnutrition
過労KarōOverwork

よく使われるフレーズ

日本語読み英語
本日はどうされましたか?Honjitsu wa dō saremashita ka?How can I help you?
症状はいつから出ていますか?Shōjō wa itsu kara dete imasu ka?When did the symptoms start?
診察券はお持ちですか?Shinsatsu-ken wa o mochidesu ka?Do you have a patient registration card?
保険証はお持ちですか?Hoken-shō wa o mochidesu ka?Do you have an insurance card?
処方箋を出しますね。Shohōsen o dashimasu ne.I will prescribe some medicine for you.
血液検査を受けてください。Ketsueki kensa o ukete kudasai.Please take a blood test.
レントゲンを撮ります。Rentogen o torimasu.We will take an X-ray of you.
心臓の音を聞かせてください。Shinzō no oto o kika sete kudasai.Please let me detect your heart sounds.

外国語対応の病院の例

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ここでは外国語対応している病院を3つ紹介します。受診科や外来受付時間、対応言語などの基本的な情報を取り上げているので参考にしてみてください。

なお、実際に受診する場合は、各病院のウェブサイトで最新の情報を確認しましょう。

東京都立駒込病院

受診科救急科、内科、外科、小児科、精神科、皮膚科、脳神経外科、泌尿器科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、産科、婦人科、歯科
外来受付時間月〜金 9:00-17:00
土 9:00-12:00(救急外来24時間対応)
対応言語英語、中国語、韓国語、ロシア語、タイ語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、タガログ語
住所〒113-8677 東京都文京区本駒込三丁目18番22号
電話番号03-3823-2101
ウェブサイトhttp://www.cick.jp/english/

名古屋共立病院

受診科救急科、内科、外科、脳神経外科、その他
外来受付時間月〜金 9:00-17:30(事前予約制)
対応言語英語、中国語
住所〒454-0933 愛知県名古屋市中川区法華一丁目172番地
電話番号052-362-5151
ウェブサイトhttps://www.kaikou.or.jp/kyouritsu/en/index.html

公益財団法人 日本生命済生会 日本生命病院

受診科内科、外科、産科、婦人科、小児科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、救急科、その他
外来受付時間月〜金 8:30-11:30、13:00-15:30
対応言語英語、中国語
住所〒550-0006 大阪府大阪市西区江之子島2-1-54
電話番号06-6443-3446
ウェブサイトhttps://www.nissay-hp.or.jp/en/

外国語対応病院を検索できるサービス

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自分の住んでいるエリアで外国語対応の病院を探したい方のために、外国人が外国語で医療機関を探すことのできるサービスをいくつか紹介します。

日本政府観光局ウェブサイト

日本政府観光局では医療機関を探せるウェブサイトを提供しています。こちらは日本語、英語、中国語、韓国語に対応しており、医療機関の検索や利用方法の確認などが可能です。

一般財団法人 日本医療教育財団

一般財団法人 日本医療教育財団のウェブサイトでは、同財団が提供する「外国人患者受け入れ医療機関認証制度」で認証されている病院の検索を行うことができます。こちらは日本語、英語、中国語に対応しています。

JAPAN Hospital Guide

japan hospital guide app
画像引用元:App Store

JAPAN Hospital Guideはスマートフォン向けのアプリで、外国人の診察に対応している医療機関の検索が可能です。GPSと連動しており、今自分がいる場所の近くの医療機関が表示されるため外出時でも便利です。

都道府県単位で提供されているサービス

都道府県によっては、病院検索や医療機関の情報を提供するウェブサイトを用意しています。

たとえば東京都の「ひまわり」では、医療機関の探し方、医療機関の種類、医療機関のかかり方などの各種情報を提供しています。対応言語は日本語、英語、中国語、韓国語です。

他にも、愛知県や大阪府にはエリア内の病院検索に対応しているウェブサイトがあります。愛知、大阪に住む際、訪れる際にはブックマークなどをしておくと便利でしょう。

まとめ

今回は日本の病院の受診方法から、実際に外国語に対応している病院、さらに外国語対応病院の探し方について解説しました。

病院の受診方法自体は決して難しいものではありませんが、健康保険で自己負担額が下がる点や選定療養費がかかる場合がある点など、外国人の方もぜひ知っておきたいポイントがいくつかあります。

また、自分の症状などについてその場で伝える自信がないときは、あらかじめメモを用意しておくことをおすすめします。

病気や怪我はいつ襲ってくるかわからないため、万が一の時にもスムーズに対応できるよう、元気なときにいくつかの病院をピックアップしておきましょう。

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